糖尿病性腎症は、糖尿病の合併症のなかでも、腎不全になると「人工透析」にもつながる重大な合併症です。糖尿病の患者さんの増加にともない、糖尿性腎症の患者さんも増えてきています。同じように人工透析患者も増加傾向です。

しかし、そんな怖いイメージの糖尿病性腎症ですが、コントロール次第では、透析を免れる事もできるのです。そのコントロールのひとつのポイントとして「食事療法」があります。

ただ、この「食事療法」のための「食事作り」がかなり大変で、ご家族の負担も大きくなりがちです。そこで、このページでは「糖尿病性腎症の方への食事作りの負担軽減のための宅配サービス」ということでまとめてみました。

糖尿病性腎症の食事療法とはどういうもの?

糖尿病性腎症の進行を抑えるための食事療法には、「血糖のコントロール」と「タンパク質などの制限食」の2点です。

かかりつけ医の診察の中で、例えば「総カロリー1200kcal、タンパク質40g以下、塩分5.0g以下」などの指示が出ますので、この中にあるすべての数値に近づけるべく毎日食事作りをしなくてはなりません。

糖尿病性腎症の食事療法の具体的なポイントは?

糖尿病性腎症の食事療法の具体的なポイントは大きく分けて5つあります。

総カロリーを守る

糖尿病性腎症の患者さん一人ひとりによって、摂取するカロリーが決まりますので、三食+おやつで、総カロリーを守るべく献立をたてていきます。

タンパク質を制限する

タンパク質は、消化されるときに、多くの老廃物がでて、腎臓でろ過されて尿のなかに排泄されますが、この機能が低下すると、腎臓に大きな負担がかかり腎症の進行を早めてしまいます。そのためタンパク質の摂取を制限することが大切になります。

塩分の制限をする

食塩の主な成分であるナトリウムは、主に腎臓から排泄されますが、糖尿病性腎症が進むと、体内に塩分が溜まり、高血圧や動脈硬化などが悪化してより腎機能が低下します。それを防ぐために、塩分の制限をおこないます。

カリウムやリンの制限をする

糖尿病性腎症が進むと、カリウムやリンが排泄されにくくなり、カリウムは心臓病などのリスクが高まり、リンは、重篤な合併症を引き起こす場合があります。そのため、カリウムやリンが含まれる食品を控えることが必要になります。

糖質(炭水化物)や脂質を上手に利用する

タンパク質を減らすと、必然的に、身体に必要なエネルギーが不足するため、体内にあるタンパク質が分解されエネルギーとして使われてエネルギー不足になります。そのため、その分、糖質(炭水化物)や脂質で補います。

糖尿病性腎症の食事作りの具体的な工夫は?

それでは、糖尿病性腎症の食事作りの具体的な工夫についてご紹介いたします。

糖尿性腎症の食事作り:食事作りの前にしておくこと

調味料や添加物を「減塩」のものに替えます。もし、糖尿性腎症が悪化して「腎不全」に近くなった場合は、調味料や添加物を全面的に変えることをおススメします。

例えば、

  • 塩は、カリウム不使用の特殊な塩に替える
  • 醤油は「塩分、カリウム、リン」を減らした醤油に替える
  • 味噌やドレッシングは、できるだけ減塩の商品に替える
  • ふりかけや、練りみそなどの添加物にも減塩などのものを選ぶ

糖尿性腎症の食事作り:献立を決める時にしておくこと

食品成分表を活用します

食品成分表は、カロリーや、食品のなかの栄養素の量などが明記されていますので、まず、こちらでチェックして、献立を決めます。

調味料や食材などを計量します

お肉やお魚などのタンパク質の多い食材、塩分の含まれる調味料などは、特に、グラム数を計量して調理します。

糖尿病性腎症の食事作り:調理法の工夫

カリウムの除去

多くの食材にはカリウムが含まれていて、それをゼロにすることは無理ですが、「ゆでる」「水に浸す」などをするとより少なくすることができます。

この方法は、特に、カリウムの多い、野菜やくだもの、芋類に対して有効です。

糖質(炭水化物)や脂質を上手に利用する

糖質(炭水化物)や脂質を使ってエネルギーを確保します。たとえば、はるさめや、無塩マーガリン、オリーブオイル、などを上手に使用するとよいでしょう。

糖尿病性腎症の方に朗報!食事宅配サービスで負担を軽減できます

しかし、食材のカロリーのチェック、塩分のチェック、カリウムとリンの減らす調理を、あの手この手で実施していると、作る人にとって体と心に負担がかかるのも事実です。

そこで、おすすめしたいのが、管理栄養士さんが作る「冷凍」の食事宅配サービスです。

糖尿病性腎症患者向けの「冷凍の食事宅配サービス」ってどんなもの?

これは、管理栄養士さん達が作る、糖尿病性腎症の患者さん向けの「カロリー、タンパク質、塩分、カリウム、リン」がコントロールされている「おかずやお弁当」が、完全冷凍になった形で、定期的に宅配されるサービスです。

糖尿病性腎症の「冷凍の食事宅配サービス」の利用の仕方は?

「冷凍の食事宅配サービス」は、今では、多くの会社が行っておりますので、糖尿性腎症の患者さんには、とてもうれしい状況と言えるのではないかと思います。

糖尿病性腎症の「食事宅配サービス」のメリットとデメリットは?

糖尿病性腎症の「食事宅配サービス」は、当然いろいろな制限がかかったお食事の宅配サービスですので、メリット、デメリットがあります。ここでは、私自身が感じたことをご紹介いたします。

糖尿病性腎症の「食事宅配サービス」のメリットは?

まずメリットですが、次の5つが考えられます。

  • 食材がバランスよく盛り付けられて見た目がきれいで、味も意外とおいしいです
  • 調理が簡単で、冷凍治療食をレンジで4~5分チンするだけでできるため、負担が軽減できます
  • 「カロリー、タンパク料、塩分量、カリウム量、リン量」がコントロールされていますので、とても安心感があります
  • 冷凍食なので、日持ちがして、急な用事などで夕食をしっかり用意できない時など助かります
  • ご飯ものだけでなく、麺類などのメニューが豊富です

糖尿病性腎症の「食事宅配サービス」のデメリットは?

次にデメリットですが、次の3つが考えられます。

  • 料金は、冷凍宅配便とひとつにつき、500~800円代まで会社によって様々で、決して安いわけではありません
  • ご家庭の冷凍庫の大きさによっては、大量買いができない場合もあるかもしれません
  • おかずの量が、特にたくさん食べたい方には物足りないメニューもあるようです

糖尿病性腎症食事宅配のまとめ

糖尿性腎症の食事を作ることは、いろいろ工夫が必要なので、負担が大きいです。

しかし、今では、いろいろな治療食が開発されてきており、特に制限が多い糖尿病性腎症の方には、かなりありがたい存在になりつつあります。そして、その中身も日々進化しています。

「おいしく食べてコントロールする」ことをお手伝いしてくれる糖尿病性腎症の「食事宅配サービス」は、自信をもっておすすめできます。

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